まなかのいえの歩み

冬の思い出 技能実習生に敬意を表して

大学生の頃、年に1度、祖母の姉であるふさこさんの家に遊びに行っていた。いつも冬に行っていた。
ふさこさんの家は、大学があった金沢から車で1時間程の富山県にあった。周りには他に親族が居なかったから、ふさこさんは私のことをとても可愛がってくれた。行くたびに、前の日から準備したご馳走を振る舞ってくれ、食べきれない分はお土産として持たせてくれた(食べきれないで持ち帰ることを前提として作っていたと思う)。昔ながらの平屋の、冷える台所に立ち、どれだけ時間をかけて準備してくれただろうと思うと、申し訳無さと、深く感謝した。
印象に残っているふさこさんの料理に、餃子がある。この餃子は皮も手作りで、もちもちした食感と、中に閉じ込められた旨味が美味しかった。中国からの留学生に教えてもらったと言っていた。話から推察するに、中国からの技能実習生のことと思われた。
ふさこさんは趣味で中国語を勉強しており、家の工事を留学生が担当してくれたのをきっかけに中国語と日本語をそれぞれ教え合う仲になったのだという。留学生は日本語をもっと学びたがっていたが、日本人と関わるなと言われ、差別され、給料も取り上げられていたと言う。もっと良い職に就くため、ふさこさんが日本語を教えたことは大変に喜ばれたらしい。
餃子は、その留学生が家に来た際に教えてくれたそうだ。私も作り方を教わっただが、面倒くさくて1度も自分では作らないままである。

私が大学を卒業し、就職を機に神奈川へ引っ越してかか1年後の春にふさこさんは亡くなってしまった。

何故こんなことを思い出したのかというと、今月、ベトナムとインドネシアからの技能実習生が、まなかのいえに宿泊してくれたためである。
まなかのいえは現在周辺工事をしていて、騒音や、寒い中の停電など、宿泊してくれた実習生には大変にご迷惑をおかけした。
夫によると「何かと『先生、ありがとう』と言われる。同世代なのに、国に奥さんと小さい子を残して、相当な覚悟をもって日本に来ている。切なくなる」とのこと。
ふさこさんが餃子を教わった留学生も、貧しい暮らしの中で貯めたお金を、残してきた家族のために使ったという。

最近のニュースで、技能実習生の犯罪が問題にされ、「これだから発展途上国の人は、」という捉え方で認知されてしまうのはとても悲しい。おそらく彼らは、日本の制度によって搾取されてしまった方々である。本来はとても素朴で純粋な人が多いように思う。しかも、前述の中国も今や超デジタル先進国である。どんな国も発展途上国と言って下に見続けて良いものではない。
日本は少子化が進み様々な業界で人手不足が深刻である、だから他国からの留学生をもっと大事にし、敬意をもって、仲良くしていかなければならないと思う。

今回のように実習生を泊めることで、少しでも彼らの応援ができればと思う。停電などの謝罪も兼ねて、クリスマスにほんの少しではあるが、ケーキとお酒を差し入れた。Doumo arigatou gozaimasu, Sensei.とInstagramに投稿してくれた。